山梨 「富士スバルライン」全線開通 去年より15日遅い

富士山の5合目と山梨県側のふもとを結ぶ「富士スバルライン」が26日朝、全線で開通しました。道路に土砂が流入していたため去年より15日遅くなりました。

「富士スバルライン」は富士山の5合目と山梨県側のふもとを結ぶ県の有料道路で、例年、雪が残る時期は通行規制をしています。

今月9日の朝、4合目付近など合わせて5か所で山の斜面から道路に土砂が流入していることがわかり土砂の撤去や仮設の柵の設置などを進めていました。

復旧作業が終わったことから26日午前6時に全線で開通し、ふもとの料金所で列をつくっていた車が標高およそ2300メートルの5合目に次々と向かっていきました。

ことしの全線開通は過去10年で最も早かった去年より15日遅くなりました。

一部区間では工事が続くため片側通行となっていて、山梨県道路整備課は「夏山シーズンが始まる7月1日までには終えたい」としています。

5合目には観光バスが次々と

山梨県側の富士山5合目には観光バスが次々と到着し、訪れた人たちは雪の残る山頂などの風景を楽しんでいました。

栃木県から家族で訪れた70代の男性は「年1回の家族旅行で、楽しみにしてきました。すばらしい景色で雄大ですね。これから清里や長野県も巡ります」と話していました。

自転車に乗って、5合目まで1時間半ほどで到着したという神奈川県の40代の男性は「道路への土砂流入の影響で開通が遅れると聞き、今か今かと待っていました。よい景色を楽しみたいです」と話していました。

また、中国から家族と訪れた30代の女性は「日本への旅行は初めてですが富士山は美しいですね」と話していました。

地元の土産物店などでつくる富士山五合目観光協会の小佐野昇一会長は「大型連休に向けたいいスタートを迎えられたと思います。富士山が世界遺産であることや雄大さ、自然の多さを知ってもらう機会にしていきたいので、お客様に楽しんでもらえるように取り組んでいきたい」と話していました。