ドジャース 大谷翔平 連続試合ヒット止まる 山本由伸は2勝目

大リーグ、ドジャースの山本由伸投手が25日、ナショナルズ戦に先発登板し6回を投げて相手打線を無失点に抑え今シーズン2勝目をあげました。2番・指名打者で先発出場した大谷翔平選手はこの試合4打数ノーヒットで連続試合ヒットが「9」で止まりました。

ドジャースは25日、相手の本拠地ワシントンで行われたナショナルズとの3連戦の最終戦に臨みました。

ここまで1勝1敗の山本投手は中5日で先発のマウンドに上がり1回はプロ野球・オリックス時代にチームメートだった3番のメネセス選手から低めの速球で三振を奪うなど上々の立ち上がりを見せました。

山本投手は4回にこの回の先頭だったメネセス選手に初球のカーブを打たれツーベースヒットを許したものの、後続のバッターは150キロ台の速球で2者連続の外野フライと低めにコントロールしたスプリットで三振を奪い、無失点で切り抜けました。

1点リードで迎えた5回は先頭バッターに打球速度168.6キロの強烈なピッチャー返しを打たれましたが、顔付近に向かって飛んできたボールに素早く反応してキャッチするとスタジアムからはどよめきと歓声があがりました。

このあと6回まで投げて無失点で切り抜けた山本投手は勝ち投手の権利を持ってマウンドを降りました。

球数は97球、打たれたヒットは4本、与えたフォアボールが1つ、三振を7つ奪いました。

一方、大谷選手は1回の第1打席は空振りの三振、3回の第2打席はノーアウト二塁の場面で空振り三振でした。

5回の第3打席は1アウト一塁三塁とチャンスの場面でしたが、初球のスライダーを打ってセカンドゴロのダブルプレーとなりました。

大谷選手は8回の第4打席もノーアウト二塁でインコースの速球に詰まってサードライナーでアウトとなり、この試合は4打数ノーヒットで連続試合ヒットは「9」で止まりました。

打率は3割5分8厘になっています。

試合は、ドジャースが2対1で逃げきり連勝を「4」に伸ばして山本投手に2勝目がつきました。

山本投手はここまで6試合に登板し2勝1敗、防御率は3.54となりました。

大谷選手はナショナルズとの試合前の練習で、2日ぶりにキャッチボールを行い18メートルほどの距離でおよそ60球を投げました。

外野手用のグローブを使っていた大谷選手はキャッチボールを終えたあともグラウンドに残り去年9月の右ひじの手術後初めてバッティング練習のボール拾いに参加しました。

返球は主に下手投げで行いましたが、レフトに飛んできたボールを軽快な動きで処理していました。

大谷選手はキャンプ中からロッカーに外野手用のグローブとファースト用のミットを用意していて、守備の練習については「優先事項から外れている」と話していました。

また、ロバーツ監督はこれまでの取材に「今シーズンは指名打者としての起用しか考えていないが、シーズン終盤にそういう話が出る可能性もある」としています。

大谷選手は、エンジェルスに所属していた2021年にライトで6試合、レフトで1試合守備についた経験があります。

ロバーツ監督「山本由伸は顔付近の返球に“死ぬかと思った”と」

山本投手は5回に、顔付近に飛んできた強烈なピッチャー返しを素早く反応してキャッチした場面について「びっくりしたが、びっくりするまもなくボールが来ていた。たまたまグローブが反応できるところだったので、運がよかった」と振り返りました。

この場面の直後に、マウンド上で山本投手と話したロバーツ監督は「彼は『死ぬかと思った』と言っていた」と笑顔でやりとりを明かしました。

そのうえで「登板の途中でユーモアを交えたことは彼にとってよかったと思う。次のバッターを三振に打ち取って、うまく仕切り直すことができていた」と山本投手の冷静な対応を評価していました。

山本由伸「一番自分らしいピッチングだった」

山本投手はこの試合に、課題と感じていたというコントロールをテーマに臨んだということで、「いい力感とフォームで投げることができた。これまでは変化球でストライクを取れていない登板が多かったが、変化球をストライクゾーンに投げられていた。その分、ストレートもいいコースを狙ってピッチングできた」と話し、「ここまでの中で一番自分らしいピッチングだった」と、5つの見逃し三振を奪った登板を振り返り満足そうでした。

そのうえで「生活も野球も多少なりとも違いはあるが、徐々に慣れてきていると感じている。気にしていなかったつもりだが多少意識はしていたのかなと思う」と新しい環境に慣れてきたことがプレーに反映されてきていると話していました。

また、キャッチャーを務めたバーンズ選手は、山本投手のピッチングについて「ボールを思うところに投げるという点ではきょうのピッチングは一番よかった。ストレートは自分を通り抜けていくかと思うほど勢いがあった」と称賛していました。