石川 輪島 老舗和食店 約4か月ぶり営業再開 地元客でにぎわう

能登半島地震のあと、休業を余儀なくされていた石川県輪島市の老舗の和食店が、およそ4か月ぶりに営業を再開し、心待ちにしていた地元客などでにぎわっています。

今週、営業を再開したのは、輪島市河合町にある「やぶ新橋店」です。

昭和37年に開店し、海鮮や定食などが地元の人たちに人気でしたが、地震で冷蔵庫などほとんどの設備が壊れたほか、大量の食器も割れ、再開のめどが立っていませんでした。

それでも、店主の木村隆明さんは、常連客たちからの「再開はまだか」という声に背中を押され、復興支援で訪れる人たちに感謝の気持ちも伝えたいという思いから、再開を決めたということです。

25日は開店と同時に多くの常連客が訪れ、定番メニューのカツ丼やそばをおいしそうにほおばっていました。

地元の常連客は「おいしいので待ち望んでいました。なじみの味が食べられるのでほっとしています」と話していました。

従業員の中には、二次避難していたり、地震後に体調を崩したりしている人もいて人手は足りていないということですが、木村さんは「地震の直後は頭も真っ白になったが、みんなに声をかけられて徐々に頑張ろうという気持ちになり、再開できました。ことばにならないくらいうれしいです。問題は山積みだが、1歩ずつ頑張っていきたい」と話していました。