北朝鮮 軍記念日でキム総書記への忠誠 機関紙を通じ呼びかけ

北朝鮮は軍の記念日にあたる25日、朝鮮労働党の機関紙を通じてキム・ジョンウン(金正恩)総書記への忠誠を呼びかけるとともに、国営テレビでは連日、キム総書記に対する親近感をアピールする新曲が放送されています。

北朝鮮では、キム・ジョンウン総書記の祖父キム・イルソン(金日成)主席が、旧満州で正規軍の前身の朝鮮人民革命軍を創設してから25日で92年になるとされています。

朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、1面に社説を掲載し「わが人民と兵士は帝国主義を力強く打ち砕いている」とアメリカに対抗する姿勢を強調した上で、軍の最高司令官であるキム総書記への忠誠を呼びかけました。

また、国営テレビは先週から、「親近なる父」というタイトルの新曲を映像とともに連日放送しています。

映像では、軍人や労働者、防護服姿の医療関係者らがリズムに合わせて楽しそうに歌ったり、看板アナウンサーのリ・チュニ氏が、同僚たちとともに親指を立てるポーズをとったりしています。

また、キム総書記が子どもたちなどと一緒に笑顔を見せる様子などが登場し、表示される歌詞では「同志」などの敬称をつけずに、「キム・ジョンウン」となっているなど、キム総書記に対する親近感をアピールしています。

北朝鮮は、22日に「超大型ロケット砲」と呼ぶ短距離弾道ミサイルの発射訓練を行ったばかりで、軍事偵察衛星の追加の打ち上げを近く強行する可能性も指摘され、関係国が警戒と監視を続けています。