サッカー男子 パリ五輪アジア最終予選 カタール戦向け前日練習

サッカー男子のパリオリンピックアジア最終予選に臨んでいる23歳以下の日本代表は24日、開催国・カタールとの準々決勝に向けて前日練習に臨み、エースナンバーの10番をつける佐藤恵允選手は「いままで10番としての仕事は何も果たせていない。ラストチャンスだと思って日本代表として誇りをもって戦いたい」と話しました。

カタールのドーハで行われているアジア最終予選で8大会連続のオリンピック出場を目指す日本は1次リーグで韓国に敗れ「グループB」の2位で通過し、準々決勝で「グループA」1位の開催国、カタールと対戦します。

日本の選手たちは、24日、練習拠点で前日練習を行い、公開された冒頭部分では韓国戦の敗戦を感じさせない明るい表情でランニングやストレッチなどのメニューで汗を流していました。

1次リーグではフォワード陣が無得点と決定力が課題となったことから、ゴール前で決めきることを意識して声を掛け合いながら連係プレーの確認をしていました。

23歳以下日本代表の大岩剛監督は、アウェーでの試合となることを踏まえ、「当然歓声は大きいだろうが、その中でしっかりプレーすることが大事。全員が試合に出場できる状態で選手はギラギラしている。先発メンバーだけでは試合は決められないので、途中からどれだけチームに力を与えられるかというところも見ながらメンバーを決めていきたい」と話しました。

また、エースナンバーの10番をつけるミッドフィルダーの佐藤選手は、韓国戦のあと今大会初めて選手だけでミーティングを行ったことを明かし、「自分がふがいないプレーをしていたので、自信を持ってプレーすると言った。いままで10番としての仕事は何も果たせていない。ラストチャンスだと思って日本代表として誇りをもって戦いたい」と話しました。

一方、カタールも日本戦に向けて調整し、公開された冒頭の15分では選手たちがリラックスした様子でボール回しをして感覚を確かめていました。

ことしのアジアカップの優勝メンバーでミッドフィルダーのマシャアル選手は、「日本との対戦を楽しみにしている。アジアカップと今回のトーナメントは環境やメンバー、すべて違う。われわれは勝つために集中するだけだ」と話していました。

8チームで行われる決勝トーナメントで3位以内に入ればパリオリンピックの出場権を獲得し、4位はアフリカ、ギニアとのプレーオフに回ります。

日本とカタールの試合は、日本時間の25日午後11時から行われ、NHKは総合テレビで中継でお伝えし、NHKプラスで同時配信します。

カタール代表とは

パリオリンピックアジア最終予選の開催国、カタールは、1992年のバルセロナ大会以来3回目のオリンピック出場を目指しています。

年齢制限のない代表がことしのアジアカップで2連覇を果たすなど近年急速に力を付けていて、ユース世代の育成にも国をあげて取り組んでいます。

23歳以下の代表メンバーのうちミッドフィルダーのマシャアル選手とジャービル選手はことしのアジアカップの優勝メンバーで、フォワードのラウィ選手は日本代表の谷口彰悟選手と同じカタールリーグ、アルラヤンに所属するストライカーです。

今大会1次リーグで挙げた4得点はセットプレーからが多く、引いて守る形からのカウンター攻撃も得意としています。

日本とは、去年秋中国・杭州で行われたアジア大会で対戦し、このときは日本が3対1で勝利しています。

大岩剛監督は、当時のチームとはメンバーが違うとしながらも「相手の特長を把握している選手もいるので選手どうしで情報交換をしてほしいと話している。いろんな情報を持っているのは強みだと思う」としています。