中国 習主席「一帯一路」の物流拠点を視察 対外開放の考え強調

中国の習近平国家主席は、巨大経済圏構想「一帯一路」の物流拠点となっている内陸部の重慶を視察し、対外開放を進めていく考えを強調しました。習主席が近くヨーロッパを訪問すると伝えられる中、貿易を促進することで各国との連携を強化するねらいがあるとみられます。

国営の中国中央テレビは24日夜、習近平国家主席がみずから主導する巨大経済圏構想「一帯一路」の物流拠点となっている内陸部の重慶を今月22日から24日にかけて訪れたと伝えました。

この中で習主席は中国とヨーロッパを結ぶ鉄道の貨物駅などを視察し「陸と海を連動させ、東と西が双方向で助け合う対外開放の仕組みを作り上げていくうえで重要な意義がある」と述べました。

そのうえで「各方面が力を合わせてこの代表的なプロジェクトを順調に建設し、運営しなければならない」と述べ、対外開放を進め、「一帯一路」を発展させる考えを強調しました。

習主席をめぐっては近く、ヨーロッパを訪問すると伝えられていて、「一帯一路」を通じて中国との関係を強めるセルビアやハンガリーなどを訪れるとみられています。

習主席としては、安全保障や先端技術などをめぐってアメリカとの対立が続く中、貿易を促進することでヨーロッパ各国との連携を強化するねらいがあるとみられます。