ロシア国防次官 収賄の疑いで逮捕 国防省の綱紀粛正か

ロシアでは、ショイグ国防相の側近でもある国防次官が収賄の疑いで逮捕されました。プーチン政権は、ウクライナ侵攻が長期化する中、国防省の綱紀粛正を図ろうとしているとみられます。

ロシアで重大事件を扱う連邦捜査委員会は23日夜、ロシア国防省のイワノフ国防次官を収賄の疑いで拘束したと発表し、モスクワの裁判所は24日、イワノフ氏は逮捕されたと明らかにしました。

ロシアのメディアによりますと、イワノフ氏は、ショイグ国防相の側近として知られ、2016年から国防次官に任命されて軍事施設の建設などを担当しました。

ウクライナへの軍事侵攻では、ロシア軍が占拠したウクライナ東部マリウポリで建設作業などの責任者を務めていたということです。

また、ロシアのメディアは「イワノフ氏は巨額の資産を保有し、最も裕福な官僚の一人」と伝えています。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は、記者団に対し「プーチン大統領にも報告され、ショイグ国防相には事前に知らされていた」と説明しました。

ロシアがウクライナへの侵攻を進める中、ロシア国防省の幹部が汚職事件で逮捕されるのは異例です。

プーチン政権としては、侵攻が長期化し、来月から大統領の通算5期目の任期が始まる中、国防省の綱紀粛正を図ろうとしているとみられます。