“1秒以下の短周期が多い” 愛媛と高知の震度6弱揺れを分析

4月17日に愛媛県と高知県で震度6弱の揺れを観測した地震について、専門家が地震波のデータを分析したところ、特に揺れが強かった地域では屋根瓦などに被害が出やすい1秒以下の短い周期の揺れが多く含まれていたことがわかりました。

地震の揺れと被害の関係に詳しい京都大学防災研究所の境有紀教授は、4月17日に起きた豊後水道を震源とするマグニチュード6.6の地震を受けて、防災科学技術研究所が愛媛県と高知県に設置している地震計のうち、震度5弱以上の揺れを観測した8か所の地震波のデータを分析しました。

その結果、いずれも1秒以下の短い周期の揺れが多く含まれていることがわかりました。

境教授によりますと、1秒以下の周期の揺れは人が感じやすく、屋根瓦や室内の家具などに被害が出やすいということです。

一方、ことし1月の能登半島地震で多くみられた、住宅の倒壊につながるような1秒から2秒の周期の揺れは少なかったということです。

境教授は、どの周期が多くなるかは震源や地盤などによって異なるとしたうえで、「能登半島地震のような1秒から2秒の周期を伴った震度6クラスの地震が起きれば被害のレベルが全然違ってくる。日本国中どこでも起こりうるので、しっかりと備えてほしい」と話しています。