健康保険組合 今年度の収支 6578億円赤字の見通し

大企業の従業員らが加入する健康保険組合の今年度の収支は、高齢者の医療費を賄うための拠出金が増えることなどから、6578億円の赤字となる見通しです。

全国およそ1400の健康保険組合で作る健保連=健康保険組合連合会は、各組合の今年度予算を集計し23日、公表しました。

それによりますと、赤字の組合は昨年度より100余り増えて1194組合と、全体の9割近くを占めています。

組合全体の収支も2年連続の赤字になる見通しで、赤字額は6578億円になると推計しています。

赤字の要因としては、高齢者の医療費を賄うための拠出金がおよそ1700億円増える見通しであることなどを挙げています。

健保連の佐野雅宏会長代理は「社会保険の適用拡大で被保険者が大きく増えた上、今年度は賃上げによる保険料収入の伸びが期待できる。ただ、高齢者医療費への拠出金は増加が続いていて、現役世代の負担は限界に近づいており、制度の見直しが必要だ」と述べました。