ガザ地区南部の病院 埋められた200人以上の遺体見つかる

イスラエル軍の軍事作戦が続くガザ地区では南部の病院で200人以上の遺体が埋められているのが見つかり、イスラム諸国からは戦争犯罪の疑いがあるとして捜査を求める声があがっています。一方、イスラエル軍は情報部門のトップがハマスによる越境攻撃を許した責任をとって辞任すると発表しました。

イスラエル軍はガザ地区への攻撃を続けパレスチナの地元メディアは南部ラファへの空爆で子ども16人を含む26人が死亡したなどと22日、伝えています。

こうしたなかイスラエル軍が今月初めに部隊を撤収させた南部ハンユニスのナセル病院では軍事作戦で死亡したとみられる住民の遺体が埋められているのが見つかり、中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、これまでに少なくとも210人の遺体が発見されたと伝えています。

イスラム圏の国や地域でつくるOIC=イスラム協力機構は、22日、声明を発表し、「イスラエル軍による恐るべき虐殺を非難する」としたうえで、戦争犯罪の疑いがあるとしてICC=国際刑事裁判所による捜査などを求めています。

一方、イスラエル軍は22日、情報部門のトップを務めるハリバ諜報局長が、去年10月のハマスによる越境攻撃を許した責任をとって辞任することになったと発表しました。

イスラエル国内ではハマスの攻撃を許した政権や軍幹部などの責任を問う声が根強く、諜報局長の辞任により人質の解放が思うように実現できていないネタニヤフ首相への風当たりもさらに強まることが予想されます。