ミャンマー 国境付近で少数民族と軍が戦闘 少なくとも15人死亡

ミャンマーの少数民族の武装勢力が、4月、タイとの国境にある貿易拠点の町を制圧したのに対し、軍は国境に架かる橋の周辺を空爆するなど反撃に出ていて、少なくとも15人の市民が死亡したほか、タイ側の病院にも多数のけが人が運び込まれています。

ミャンマー南東部では、クーデター後実権を握る軍と、民主派勢力と連携する少数民族のカレン族の武装勢力が、激しい戦闘を続けていて、4月12日には少数民族側がタイとの国境にある重要な貿易拠点の町、ミャワディを制圧しました。

これに対し、ミャンマー軍も国境に架かる橋の周辺を戦闘機やヘリコプターで空爆するなど反撃していて、地元メディアによりますと、4月20日の攻撃では5人が、22日未明の攻撃では少なくとも10人の市民が死亡したということです。

また、タイ側の国境のメーソートの保健当局によりますと、22日までに、けがなどで100人以上のミャンマー人が国境を越えて治療を求めてきて、このうち50人以上が入院しているということです。

タイ政府によりますと、ミャワディが制圧されて以降、タイ側に逃れてくる人が急増し、22日時点で1600人余りに上っているということで、タイ当局は国境周辺での戦闘の激化に警戒を強めています。