石川 珠洲 断水が長期化 井戸掘って水確保の寺で洗濯を支援

能登半島地震の影響で断水が長期化している石川県珠洲市では、井戸を掘って水を確保した寺の敷地内で、地元の住民たちが洗濯機を利用しています。

石川県珠洲市では今月19日時点で市内全体の6割ほどにあたるおよそ2830戸で断水が続いています。

こうした中、地震で本堂が大きく壊れた珠洲市飯田町の「乗光寺」では、ボランティアが敷地内に井戸を掘ったところ十分な量の水を確保できたということです。

このため寺では、ボランティアから譲り受けたものなど合わせて4台の洗濯機を設置し、自宅で洗濯ができない地元の住民が無料で使えるようにしました。

22日は午前9時ごろから地元の住民3人が洗濯に訪れ、会話をしながらかごや袋いっぱいの洗濯物を洗っていました。

自宅が断水していて避難所で暮らしているという70代の女性は「ここで洗濯ができるようになるまでは支援物資の服を着て、捨てるのを繰り返すしかありませんでした。本当に感謝していて涙が出る思いです」と話していました。

乗光寺の住職の妻、落合誓子さんは「洗濯だけでなく食器の洗い物もできるので水に関する困りごとを解決できればうれしいです」と話していました。