WADA 中国競泳選手に陽性反応も “主張に異議唱える根拠なし”

WADA=世界アンチドーピング機構は、2021年の東京オリンピックを前に行われたドーピング検査で、中国代表の競泳選手について陽性反応が出ていたものの、中国側の主張に異議を唱える根拠はなかったと明らかにしました。選手たちは、オリンピックに出場したと伝えられています。

WADAは20日声明を出し、2021年に行われたドーピング検査で中国の競泳選手23人から禁止薬物「トリメタジジン」の陽性反応があったと明らかにしました。

WADAは声明のなかで、「中国側から、選手たちに禁止薬物の陽性反応が出ていたが、気付かないうちに禁止薬物の影響にさらされたものだという連絡があった。科学者と法律家が徹底的に検証した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で現地調査はできなかった。中国側の主張に異議を唱える根拠はないと結論づけた」としています。

WADAは、選手たちに過失などはなかったという見方も示しています。

WADAの発表に先立ってオーストラリアのメディアは20日、中国代表の競泳選手たちがドーピング検査で陽性反応が出ていたものの東京オリンピックに出場したと伝えていました。

競泳の中国代表は東京オリンピックで金メダル3つを含む6つのメダルを獲得しています。