梅毒の感染者急増 産婦人科医師が注意呼びかけ 横浜

性感染症の梅毒の感染者が急増する中、20日、横浜市の駅前で産婦人科の医師がチラシを配り、感染への注意を呼びかけました。

20日は横浜市の繁華街にある駅前で日本産科婦人科学会に所属する医師およそ10人が梅毒への注意や予防を呼びかけるチラシを配りました。

チラシには、最近、梅毒の感染者が急増していることや、口の中や性器の周辺にしこりや潰瘍が出たり、全身に発疹が出たりといった症状があった場合すぐに医療機関を受診して検査を受けるようになどの注意が書かれていて、医師らは「梅毒が急増しています。注意してください」などと声をかけながらチラシを手渡していました。

国立感染症研究所によりますと、去年1年間に全国から報告された梅毒の感染者数は1万4906人で、現在の方法で統計を取り始めて以来、最も多くなったほか、ことしも4月7日までの時点で3332人と高い水準で推移しています。

また、妊婦から胎児に母子感染して、子どもに障害の出ることがある「先天梅毒」も増えていて、去年1年間で37人と過去最多となっています。

性感染症に詳しい日本産科婦人科学会の川名敬 理事は「梅毒の感染者は地方都市でも増えていて、全国的な広がりを見せている。自分自身や家族を守るためにも危険な性行動は避けてほしい。適切な治療をすれば治る病気なので、梅毒のような症状が出た場合はすぐに医療機関を受診してほしい」と話していました。