レスリング男子フリースタイル 清岡と石黒 パリ五輪代表内定

レスリングのパリオリンピックアジア予選が19日、キルギスで行われ、男子フリースタイル65キロ級で23歳の清岡幸大郎選手が、86キロ級で24歳の石黒隼士選手がそれぞれ初めてのオリンピック代表に内定しました。

レスリングでは男女合わせて18階級のうち、10の階級でそれぞれ1人ずつがパリオリンピックの日本代表に内定していて、残る男子の8つの階級は19日からキルギスで始まったアジア予選か、5月、トルコで行われる世界予選のいずれかで2位以内に入れば内定します。

男子フリースタイル65キロ級の清岡選手は持ち味の攻撃的なレスリングで2試合を制して準決勝に進みました。

そして、準決勝は中国の選手と対戦し、片足タックルから相手の背後を取るなどして5対0で前半を終えました。

さらに後半では素早いタックルで相手をとらえると寝技から相手を回転させてポイントを重ねて※11対0としてテクニカルスペリオリティで勝ちました。

清岡選手はこれで2位以内が確定し、初めてのオリンピック代表に内定しました。

清岡幸大郎「金メダル取るための通過点」

清岡選手は「総合的に見たら課題ばっかりだった。僕の目標はパリオリンピックでの優勝なので、内容に関しては50点ぐらい」と冷静に振り返りました。

その上で初めてのオリンピックに向けて「自分の中では金メダル取るための通過点ととらえているが、パリへの切符が取れたことを当たり前だと思うのではなく常に感謝をしながら、パリに向けてもっとギアを上げて、パリで必ず金メダルを取れるように頑張りたい」と意気込みを示しました。

清岡選手は高知県出身の23歳。

タックルを軸とした攻撃的なレスリングが持ち味です。

4歳のころに地元のクラブでレスリングを始め女子57キロ級で代表に内定している同学年の櫻井つぐみ選手らと練習に励んできました。

高知南高校から強豪の日本体育大学に進み、全日本学生選手権で2連覇を果たしたほか、去年の全日本選手権では東京オリンピック金メダリストの乙黒拓斗選手を破って初優勝を果たしました。

オリンピックは初出場となります。

また、男子フリースタイル86キロ級の石黒選手は初戦が不戦勝となり1試合も戦わずに準決勝に進みました。

準決勝は韓国の選手と対戦し、開始早々、鋭いタックルから相手の背後を取り、そのまま寝技から相手を回転させてポイントを重ね、わずか30秒あまりで10対0のテクニカルスペリオリティで勝ちました。

石黒選手もこれで2位以内が確定し、初めてのオリンピック代表に内定です。

石黒隼士「パリ大会にぶつけたい」

石黒選手は「不安なところもあったが周りの方々が自信をつけてくれるような声をかけてくれたので、自分の気持ちをしっかりと作ることができた。ワンチャンスをものにでき、スタートラインに立ててよかった」と振り返りました。

その上で初めてのオリンピックに向けて「目標は優勝することだ。自分のレスリング人生をかけてパリ大会にぶつけたい」と意気込みを示しました。

石黒選手は東京都出身の24歳。

鋭いタックルが持ち味です。

小学生、中学生、それに高校生のときから全国大会を制し、強豪・日本大学に進むと1年生ながら全日本学生選手権で優勝しその後、86キロ級に階級を上げました。

そして去年の全日本選抜選手権と全日本選手権で4大会連続のオリンピック出場を目指していた高谷惣亮選手を破ってオリンピック予選に進みました。

オリンピックは初出場となります。