緑の花を咲かせる桜「御衣黄」が見頃 奈良 春日大社の植物園

奈良市の春日大社にある植物園で緑色の花を咲かせる桜「御衣黄(ぎょいこう)」が見頃を迎えています。

「御衣黄」は八重桜の一種で、花びらの色が、平安時代から貴族の衣装などに使われている黄緑に近い「もえぎ色」に似ていることが名前の由来とされています。

奈良市の春日大社の境内にある萬葉植物園には、高さ4メートルほどの「御衣黄」が3本植えられていて、今、見頃を迎えています。

植物園によりますと、淡い緑色の花を咲かせたあとは、1週間ほどかけて徐々にピンク色に変わっていくということです。

今は花の中心部分がわずかにピンクに色づいていて、訪れた人たちは木に近づいて珍しそうに眺めたり、写真に収めたりして楽しんでいました。

奈良県平群町の70代の女性は「以前、緑色の桜を見たことがあり、もう一度見たいと思って大阪に住む友達と来ました。天気もよくてとてもきれいです」と話していました。

大阪から訪れた70代の男性は「色が珍しくて高貴な感じがします。また来年も見に来たいです」と話していました。

「御衣黄」の花は来週初めごろまで見頃だということです。