旧ソビエトのジョージア “外国の代理人”法案が審議 反発も

旧ソビエトのジョージアでは、外国から資金提供を受けている団体を規制する法案が議会で審議されています。この法案をめぐり、野党支持者などが政権の意向に沿わないNGOやメディアなどの活動を制限するためだとして激しく反発しています。

この法案は、外国から予算の20%以上の資金提供を受けている団体をいわゆる「外国の代理人」として登録することを義務づけるもので、ジョージアの議会では今週に入って審議が本格化しています。

与党側は法案の目的について「団体の透明性を確保するため」などと説明しています。

これに対して野党側はロシアの法律と同じように政権の意向に沿わないNGOやメディアなどを外国のスパイを意味する「外国の代理人」に指定し、活動を制限するためだとして強く反発しています。

首都トビリシでは、連日、数千人規模の抗議デモが行われているほか、15日には、議会での審議中に、与党会派の会長が野党議員に殴られる場面もありました。

ジョージアはEU=ヨーロッパ連合への加盟を申請していますが、EUは17日、声明を出し「この法案は、EUの中心的な価値観に沿ったものではない」などと懸念を示しました。

野党側はEU加盟に支障が出るとしてさらなる抗議デモを呼びかけています。