新潟水俣病集団訴訟 原因企業 賠償命じる判決を不服として控訴

新潟水俣病をめぐって認定されなかったり国の救済策でも対象から外れたりした人などが賠償を求めた裁判で、18日、新潟地方裁判所が原因企業に賠償を命じた判決を不服として企業が控訴しました。

手足のしびれなどの特有の症状があるのに新潟水俣病と認められていない人など47人が国と原因企業の昭和電工、現在のレゾナック・ホールディングスに損害賠償を求めた裁判は、18日、新潟地方裁判所が26人を水俣病と認め原因企業に対し1人当たり400万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。

国の賠償は認められませんでした。

この判決を不服として原因企業は19日、控訴しました。

控訴の理由について、「今回の判決内容を総合的に判断し、上級審の判断を仰ぎたいため控訴を決めました」とコメントしています。

一方、原告側弁護団の中村周而団長が18日の記者会見で「判決は、解決に向けて政策の転換を進める意味で大きな意味はある。判決結果を踏まえて、原告団で、控訴する方向で議論を進めてほしいと思う」と述べていました。