能登半島地震で被害の旅館 約3か月半ぶり営業再開 石川 能登町

能登半島地震で建物や客室が被害を受けて営業休止を余儀なくされた石川県能登町の旅館がおよそ3か月半ぶりに19日、営業を再開し、従業員が到着した宿泊客を笑顔で出迎えました。

石川県能登町にある旅館「百楽荘」では、地震発生時、宿泊客や従業員は安全な場所に避難して無事でしたが、釣りができる施設内の桟橋に津波が押し寄せて壊れたり、建物の一部が水没したりするなどの被害が出ました。

また、旅館の客室や廊下の壁にひびが入るなどして営業休止を余儀なくされましたが、修復作業を進めておよそ3か月半ぶりに営業を再開しました。

19日は関東や海外から10組の予約が入っていて、従業員はベッドを整えるなどして宿泊客を迎える準備を進めていました。

そして午後2時半すぎ、最初の宿泊客が到着すると、従業員は笑顔で出迎えました。

石川県羽咋市から訪れた輪島市出身の60代の男性は「輪島の知人に会う予定があり、利用しました。営業の再開はうれしく、早く復興してほしいです」と話していました。

支配人の田保政紀さんは「まだインフラが整っていない時期に再開することへの葛藤もありました。能登全体の復興に向けて協力していきたいです」と話していました。

能登町によりますと、今月8日時点で町内に38ある旅館や民宿などの宿泊施設のうち、30軒が営業を再開しているということです。