北朝鮮「同盟国への物乞い」アメリカ国連大使の日韓訪問を非難

アメリカの国連大使が、北朝鮮への制裁をめぐる今後の対応を協議するため、日本と韓国を訪れたことについて、北朝鮮の外務次官は「同盟国への物乞いだ」と非難する談話を発表しました。

アメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使は今週、韓国に続いて日本を訪れ、国連安全保障理事会で北朝鮮に対する制裁の実施状況を調査する専門家パネルの任期が4月30日に切れることについて、日韓両政府と対応を協議しました。

これについて、北朝鮮外務省で国際機構を担当するキム・ソンギョン次官は、19日国営の朝鮮中央通信を通じて談話を発表しました。

この中でアメリカの国連大使の訪問について「今回の行脚は手下である同盟国の力を借りてでも、われわれへの制裁に活気を吹き込もうとする物乞いにすぎない」と非難しました。

そのうえで、アメリカにとって差し迫った課題は中東情勢だとして「国連大使として手腕を発揮できる外交の舞台は朝鮮半島ではない」と主張しました。

安保理の専門家パネルの活動が打ち切られれば、国連の北朝鮮に対する監視が弱まることが懸念されていて、トーマスグリーンフィールド大使は、日韓両国などと連携して新たな枠組みを検討する考えを示しています。