若手技術者の育成支援事業 手続き経ずに再委託 厚労省が調査

若手技術者の育成を支援するため厚生労働省が民間企業に委託した事業で、事前の審査など必要な手続きがとられないまま別の企業に再委託されていたことがNHKに寄せられた情報で明らかになりました。厚生労働省にも同様の情報が寄せられ、詳しく調査しています。

問題が指摘されたのが、厚生労働省が若手技術者の育成を支援するため、技能五輪などに向けてロゴや特設サイトの作成、SNSなどでの周知広報を行った事業です。

令和2年度から3年間にわたって、厚生労働省から大手通信会社グループの広告会社に年間およそ5000万円から7000万円で委託されたあと、業務の多くが別の会社に再委託されていました。

この事業について、NHKの情報提供窓口、ニュースポストに情報が寄せられ取材したところ、省内のルールで再委託する際に必要とされていた事前の審査などの手続きを経ずに再委託されていたことが分かりました。

同様の情報は厚生労働省の内部通報窓口にも寄せられていて、厚生労働省は担当者の認識不足が原因だったとして事業が行われたいきさつなどについてさらに調査を進めています。

NHKの取材に対し、厚生労働省は「引き続き調査を行って結果に応じて必要な対応をとりたい」としています。