G20財務相・中央銀行総裁会議が閉幕 今後の円相場の動向が焦点

ワシントンで開かれたG20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議は日本時間の19日未明に閉幕しました。日本は、日米韓3か国の財務相会合などの機会を通じて、最近の急速な円安に対する懸念の共有をはかりましたが、その後、中東情勢が一段と緊迫化する中、今後の円相場の動向が焦点となります。

G20に合わせて行われた一連の会議で日本は「過度な為替の変動は経済に悪影響を及ぼす」と繰り返し主張しました。

こうした考え方はG7=主要7か国による会議の共同声明に反映されたほか、今回初めて行われた日米韓3か国の会合では、韓国とともに通貨安に対する深刻な懸念を表明し、3か国で外国為替市場の動向について引き続き緊密に協議することで合意しました。

鈴木大臣は、会見で「緊密な意思疎通を行うことができた。特に初めてとなる日米韓財務大臣会合が実現し幅広い協力をうたった共同声明をまとめることができたことは画期的な成果だ」と述べました。

日本としては輸入物価の上昇を通じた企業や家計への影響を懸念する声が強まる中一連の会議を通じて過度な円安の動きをけん制し、日本の考え方を各国と共有したいというねらいがあります。

その後、中東情勢が一段と緊迫化する中原油価格の動向などによっては為替市場への影響も予想され、今後の円相場の動きが焦点となります。