CIA長官 “ウクライナ 追加支援なければことし中に敗北も”

アメリカによるウクライナへの追加の軍事支援をめぐって緊急予算案の可決が一部の共和党議員による反発で不透明な状況となる中、CIA=中央情報局のバーンズ長官は18日、講演で「追加の支援がなければウクライナがことしの終わりまでに敗北する危険性が現実的にある」と述べ、強い危機感を示しました。

ウクライナへの追加の軍事支援をめぐっては、アメリカ議会下院で緊急予算案の採決に向けた動きが出ているものの支援に消極的な共和党の保守強硬派の一部の議員が強く反発していて、予算案が可決されるかどうか不透明な状況となっています。

こうした中、CIAのバーンズ長官は18日、テキサス州で行われた講演で「追加の支援がなければ、状況はより悲惨なものになるだろう。ウクライナがことしの終わりまでに敗北する危険性が現実的にある」と述べ、強い危機感を示しました。

一方でバーンズ長官は「アメリカからの軍事支援によって実質的にも心理的にも後押しされれば、ウクライナの人々は持ちこたえ、時間が味方するというプーチン氏の傲慢な考えを打ち砕くことができる」と述べ、追加の軍事支援が今後の戦局に大きな影響を与えるとして、速やかな予算案の可決の必要性を強調しました。