台湾TSMC 3か月間決算 増収増益 AI向け半導体の需要拡大で

半導体の受託生産で世界最大手、台湾のTSMCが発表した先月までの3か月間の決算は、AI=人工知能向けなど、最先端の半導体の需要が拡大したことから、増収増益となりました。

TSMCが18日発表したことし1月から先月までの3か月間の決算によりますと。売り上げは去年の同じ時期と比べて16.5%増えて5926億台湾元、日本円でおよそ2兆8200億円となりました。

また、最終的な利益は8.9%増えて2254億台湾元、日本円でおよそ1兆700億円でした。

TSMCは去年1年間の決算で売り上げが、14年ぶりに前の年を下回るなど、減収減益となっていましたが、今回は増収増益となりました。

これは、生成AIの開発をめぐる競争が世界的に激しくなる中、AI向けなどの最先端の半導体の需要が拡大したためです。

一方、今月3日に起きた地震について、会社は、発生から3日間で工場などが完全に復旧したとして業績への影響は限定的だとしています。

魏哲家CEOは記者会見で「AI技術はさらに複雑なAIモデルに適応できるよう、進化し続けており、それを支援するため、より高性能な半導体が必要になる」と述べ、AI向けの半導体の需要拡大は今後も続くという見方を示しました。

一方、今月3日に台湾で起きた地震について、会社は18日夜、声明を出し、関連する損失が30億台湾元、日本円で140億円余りにのぼることを明らかにしました。
ただ、業績全体への影響は限定的だとしています。