イスラエル首相「自衛のために必要なことは何でも行う」

イランによる大規模攻撃を受けたイスラエルの対抗措置が焦点となるなかネタニヤフ首相は「自衛のために必要なことは何でも行う」と述べ強硬な姿勢を示しています。アメリカのABCテレビが今月末まで続くユダヤ教の祭日が終わるまでは対抗措置に踏み切る可能性は低いと伝えるなど、時期や規模を巡ってさまざまな見方が出ています。

イランによる大規模攻撃を受けて、イスラエル政府は連日、閣議を開いて対抗措置の検討を続けていて、ネタニヤフ首相は17日の閣議で「自衛のために必要なことは何でも行う」と述べるなど強硬な姿勢を崩していません。

アメリカのABCテレビは17日、アメリカの政府高官の話として、週明けから今月29日まで続くユダヤ教の祭日が終わるまではイスラエルが対抗措置に踏み切る可能性は低いという見方を伝えていますが「いつでも変更される可能性がある」と付け加えています。

またウォール・ストリート・ジャーナルは17日、イランとシリアの当局者の話として、イランがシリア国内の拠点から人員を退避させるなど備えを進めていると報じていて、イスラエルによる対抗措置の時期や内容を巡ってさまざまな見方が出ています。

こうした中、ガザ地区では依然、戦闘が続いていて、UNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関のラザリーニ事務局長は17日の国連安全保障理事会で「ガザ地区全域で人為的な飢きんが厳しさを増している。特に北部では子どもが栄養失調で命を落としている」と述べ、人道支援の拡大を訴えました。

国際社会の関心がイスラエルとイランとの対立に向かうなか、ガザ地区での戦闘を休止し人道状況の悪化を食い止められるかが課題になっています。