京都 福知山 飲食店倉庫にクマ目撃も見つからず 警戒続ける

18日午後、京都府福知山市にある飲食店の倉庫付近にクマが出て警察などが出動する騒ぎになりました。市や警察などが現場で爆竹を鳴らしてクマが実際にいるか確認しましたが、日没までに見つからなかったため、出入り口などに赤外線カメラを設置して警戒を続けることにしています。

18日午後1時半ごろ、京都府福知山市夜久野町の飲食店の従業員から「クマが建物内に入ってきた」と警察に通報がありました。

警察などによりますと、クマは1頭とみられ、飲食店の裏にある倉庫にいる可能性があるとして、市や警察などが出て現場で爆竹を鳴らして実際にいるか確認しましたが、日没までに見つからなかったため出入り口などに赤外線カメラを設置して、警戒を続けることにしています。

クマが目撃された当時、店は営業中でしたが、客や従業員は店内にとどまっていたため、けがをした人はいないということです。

現場は京都府北部にある福知山市のJR下夜久野駅から西におよそ2キロほど離れた場所です。

京都府によりますと、例年、クマは冬眠が終わった4月ごろから出没するようになり、ことしも今月(4月)から18日までに、16件の情報が寄せられていて、このうち福知山市は2件だということです。

岩手でもことし初めてのクマ被害

一方、岩手県でも、ことし初めての被害が出ました。

警察によりますと、18日午後、岩手県北上市和賀町で山菜採りをしていた男性がクマに襲われて顔などにけがをしたということです。

岩手県内では昨年度、クマに襲われてこれまでで最も多い49人の被害が出ましたが、ことしの被害は初めてだということです。

18日午後2時10分ごろ、北上市和賀町の70代の男性から「近くの山の中でクマに襲われた」という消防に通報がありました。

警察によりますと男性は山菜を採るために入った和賀町岩沢の山中でクマに襲われてけがをしたあと、自力で自宅まで戻ったとみられるということです。

男性は顔にひっかき傷があったほか、体にもけがをしていたということで、ドクターヘリで岩手県矢巾町の病院へ搬送されました。

詳しいけがの程度は分かっていません。

岩手県によりますと、県内では昨年度クマによる人への被害がこれまでで最も多い49人にのぼり、このうち2人が亡くなりました。

県内では先月ごろから各地でクマの目撃などが相次いでいますが人が襲われる被害は、ことしになって初めてだということです。

県は、山菜採りなどで山に入る際は、明け方や夕方の時間帯を避け、クマを近づけないよう鈴やラジオで音を出すなどの対策を呼びかけています。