ドイツとイギリスがイスラエルに自制求めるも強硬姿勢崩さず

イランによる大規模攻撃をうけてイスラエルが対抗措置を行うかが焦点となる中、ドイツとイギリスの外相がイスラエルを訪れて自制を求めました。これに対してイスラエルのネタニヤフ首相は「自衛のため必要なことは何でも行う」と述べるなど、強硬な姿勢を崩していません。

イランによる大規模な攻撃を受けたことに対しイスラエル政府は連日、閣議を開いてイランへの対抗措置の検討を続けています。

こうした中で、17日、ドイツのベアボック外相とイギリスのキャメロン外相がイスラエルを訪れて、ネタニヤフ首相と会談しました。

ドイツ外相 イランを非難しイスラエルに自制求める

このうちドイツのベアボック外相は会談後の記者会見でイランを強く非難し、さらなる制裁を科す考えを示したうえで「地域が完全に予測できない状況に徐々に陥っていくことはあってはならない。いまは皆が慎重に責任を持って行動すべきだ」と述べ、イランだけでなく、イスラエルに対しても自制を求めました。

イスラエル首相 強硬姿勢崩さず「自衛のためになんでも行う」

これに対してイスラエルのネタニヤフ首相は会談後に開かれた閣議で「提案や助言は感謝するが、自分たちのことは自分たちで決断する。自衛のために必要なことは何でも行う」と述べるなど強硬な姿勢を崩していません。

各地で戦闘拡大の懸念広がる

一方で、イスラエル北部では隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの戦闘も激化していてイスラエル軍は16日、ヒズボラの幹部を空爆で殺害したと発表しました。

これに対して17日にはヒズボラがイスラエル北部に報復攻撃を行い、イスラエル軍は14人がけがをしたと発表しました。

ガザ地区での戦闘休止の見通しが立たない中、各地で戦闘が拡大する懸念が広がっています。