石川 輪島市の高校野球部 別の高校のグラウンドを借り練習

能登半島地震の被災地でも新学期が始まり部活動が再開する中、練習場所が使えなくなっている石川県輪島市の高校の野球部の部員たちが別の高校のグラウンドを借りて練習を行いました。

能登半島地震で被害を受けた輪島市では、一部の小中学校と高校でグラウンドなどに亀裂や段差ができたり、仮設住宅の建設が進んだりしているため、部活動の練習が思うように行えていません。

こうした中、被災してグラウンドが使えない輪島市の輪島高校野球部の部員15人は17日、市内の日本航空高校石川が今月から無償で貸し出している野球場のグラウンドで練習を行いました。

17日の練習にはセンバツ高校野球に出場した日本航空高校石川の部員も参加し、輪島高校の部員たちはバッティングで鋭い打球を飛ばすなどして汗を流していました。

輪島高校の野球部員の池上寿清さんは「野球ができることが当たり前だと思っていましたができないことがこんなにもつらいのだと実感しました。甲子園に出場している高校と一緒に練習させてもらえて本当にありがたいです」と話していました。

グラウンドは今回の地震で被災し、部活動に支障が出ている学校であれば、輪島市以外でも貸し出しの対象になるということです。

日本航空高校石川を運営する日本航空学園の中村博昭さんは「子どもたちが震災のことを忘れてスポーツに打ち込んでほしいと取り組みを始めました。今後も利用してもらい1人でも多くの子どもに笑顔になってもらいたいです」と話していました。