【17日】ガザ地区 “女性1万人以上が半年で死亡” 国連

ガザ地区での戦闘の休止や人質の解放をめぐる交渉について、双方の立場は隔たったままで、交渉の行方はいっそう不透明さを増しています。

一方、国連の機関は、この半年間に、パレスチナ人の女性1万人以上が亡くなったとする推計を公表しました。

※イスラエルやパレスチナに関する日本時間4月17日の動きを随時更新してお伝えします。

“100万人以上の女性の命が脅かされる状況に” 国連

女性の地位向上などを目指す国連の機関「UN Women」は16日、ガザ地区で去年10月にイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まって以降、この半年間に、パレスチナ人の女性1万人以上が亡くなり、このうち6000人が子どものいる母親だとする推計を公表しました。

また、1万9000人の子どもたちが、親を亡くして孤児になったとみられるとしています。

さらに、ガザに住む100万人以上のパレスチナ人女性が、食料や安全な飲み水、それに、トイレや水道もほとんど使えず、生命のリスクに直面しているとしています。

そして、「わたしたち女性は、生活の基本的なニーズすら満たすことができない。食料も、安全な水も、トイレも、生理用品もなく、シャワーを浴びることも、服を着替えることもできない」というガザ地区の女性の切実な声も紹介しています。

ガザ地区戦闘休止交渉 ハマス解放の人質の数などで主張対立か

ガザ地区での戦闘の休止や人質の解放をめぐる交渉について、イスラエルのメディアは、イスラム組織ハマスが、戦闘休止と引き換えに解放する用意ができている人質の数を、20人以下と主張していると報じました。

仲介国などからハマス側に提示された案では40人を解放するとされていたことから、「ハマス側は合意を望まず、地域紛争の激化を求めている」とするイスラエル当局者の話などを伝えています。

ハマスは、イスラエル軍のガザ地区からの撤退などを伴う完全な停戦を求めていて、双方の立場は隔たったままで、交渉の行方はいっそう不透明さを増しています。

イスラエル イランへの対抗措置を検討

イランの大規模攻撃をうけて、イスラエル政府は対抗措置を検討していますが、地元メディアは、「反撃の時期は、まだ決まっていない」と伝えています。

国際社会が自制を求める中、イスラエルの対抗措置が、いつ、どのような形になるのかが、焦点となっています。