中国 習国家主席とドイツ首相が北京で会談 協力関係強化を確認

中国の習近平国家主席とドイツのショルツ首相が北京で会談し、経済や気候変動などの分野で協力関係を強化することを確認しました。両首脳はウクライナ情勢について意見を交わし、習主席は、すべての当事者が平等に参加し、公平な議論が行われる和平協議の開催を支持する立場を示したということです。

習近平国家主席は、中国を訪れているドイツのショルツ首相と16日、首都・
中国外務省によりますと、習主席は会談で、中国とドイツは世界第2と第3の経済大国だとして「長期的かつ戦略的な観点から2国間関係を発展させるべきだ」と強調しました。

そのうえで「中国のEV=電気自動車やリチウム電池などの輸出は世界の供給を豊かにし、気候変動への世界的な対応に大きく貢献した」と述べ、両首脳は経済や気候変動などの分野で、協力関係を強化することを確認したということです。

一方、ドイツ政府によりますと、ショルツ首相はウクライナ情勢をめぐり「ロシアの侵略戦争はヨーロッパの安全保障に重大な負の影響をもたらし、国際秩序も損なわせている」と述べ、ロシアに侵攻をやめさせるため、関係の深い中国に対し働きかけを強めるよう求めたとみられます。

また、中国外務省の報道官は、両首脳は6月にスイスで開かれる予定のウクライナが提唱する和平案の実現を目指すハイレベル協議についても意見を交わしたと明かし、習主席は、すべての当事者が平等に参加し、公平な議論が行われる和平協議の開催を支持する立場を示したということです。

さらに、両首脳は中東情勢では、パレスチナのガザ地区について、事態の拡大を防ぐべきだという認識で一致したということで、情勢のさらなる悪化を避けるために、関係国が建設的な役割を果たすよう呼びかけました。