円安進む “必要に応じ万全の対応とる” 鈴木財務相

外国為替市場で円安が進み、円相場が1ドル=154円台になっていることについて、鈴木財務大臣は16日の閣議のあとの記者会見で「必要に応じて万全の対応をとる」と述べ、市場の動きをけん制しました。

この中で鈴木財務大臣は、外国為替市場で1ドル=154円台となり、およそ34年ぶりの円安ドル高水準となっていることについて「今の動きをしっかりと注視している。必要に応じて万全の対応をとる」と述べ、市場の動きをけん制しました。

そのうえで、今の為替相場の動向に対する見方を問われたのに対して「行き過ぎた動きなのか、急激な動きなのかという点について私の認識を述べるのは、万全の対応をとることに関連するので、見解を示すのはふさわしいことではなく、コメントしない」と述べて明確な言及を避けました。

一方、今週、アメリカ・ワシントンで開かれるG20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議で為替相場の状況が議論されるかどうか問われたのに対し、鈴木大臣は「現時点で為替を明示的に取り上げる議題は設定されていないが、為替を含めた国際的な課題については、G20に限らずさまざまな機会を捉え、必要に応じて日本の立場をしっかり伝えていきたい。議題にならなくても話題にはなると思う」と述べました。

林官房長官 “過度な変動は望ましくないと認識”

林官房長官は閣議のあとの記者会見で「為替相場はファンダメンタルズ=経済の基礎的条件を反映して安定的に推移することが重要であり、過度な変動は望ましくないと認識している。政府としては為替市場の動向を注意しつつ、万全の対応を行っていきたい」と述べました。