【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(4月16日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる4月16日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、およびロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ウクライナの防空能力 イスラエルと大きな差 米シンクタンク

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は、ウクライナの防空網がどのくらいの割合でロシアのミサイルを迎撃しているのか分析しています。その結果、最近のロシアによる大規模な攻撃でウクライナの防空網は弾道ミサイルを平均で16%しか迎撃できていないとしています。

一方、イランが14日にかけて行ったイスラエルに対する攻撃では、およそ120発のイランの弾道ミサイルのうち、イスラエルの防空網を突破して着弾したのは数発だったとして、ウクライナの防空能力とは大きな差があると指摘しています。

ゼレンスキー大統領 イスラエルへの米の防衛協力引き合いに訴え

ウクライナのゼレンスキー大統領は、14日に公開された演説で「中東ではイスラエルに向かっていたイランのミサイルと無人機が撃墜された。世界が真の防衛とは何かを目の当たりにしている。イスラエルの防衛は1国だけによるものではなく、空の脅威は同盟国によっても排除されたのだ」と述べました。

そのうえで「ロシアのミサイルや無人機に目をつぶってはいけないというのは、強い行動が必要だという意味で美辞麗句では空を守ることはできないからだ」と述べ、ウクライナの防空体制への支援の必要性を強く訴えました。

ロシア軍は先月下旬以降、ミサイルや無人機を使ってウクライナのエネルギー施設を標的にした攻撃を繰り返していて、ゼレンスキー大統領は、イスラエルに対するアメリカなどの強固な防衛協力を引き合いに出して欧米側に対して迅速な支援を求めたかたちです。

ロシア タジキスタンと対テロの合同軍事演習開始

ロシア国防省は15日、中央アジアのタジキスタンの軍と4日間の日程で、タジキスタンの山岳地帯などで対テロの合同軍事演習を始めたと発表しました。

ロシアでは先月、首都モスクワ郊外で144人が死亡するテロが起き、実行犯としてタジキスタンの出身者が起訴されていて、中央アジアの関係国とも連携しテロへの警戒を強めるねらいです。