バスケ Wリーグ 富士通が優勝 デンソーを破り16年ぶり2回目

バスケットボール女子、Wリーグのプレーオフファイナル第3戦が行われ、レギュラーシーズン1位の富士通が89対79でデンソーに勝ち、対戦成績を2勝1敗として16年ぶり2回目の優勝を果たしました。

先に2勝したチームが今シーズンのチャンピオンになるWリーグのファイナルは15日夜、東京 調布市で第3戦が行われ、初戦を制した富士通と第2戦で逆転勝ちしたレギュラーシーズン2位のデンソーが対戦しました。

試合は第1クオーター、富士通がキャプテンの宮澤夕貴選手や日本代表の林咲希選手のスリーポイントシュートなどで得点を重ねたのに対し、デンソーは馬瓜エブリン選手がシュートを決めて、互いに譲らない展開となり、23対22と富士通の1点リードでこのクオーターを終えました。

第2クオーターに入ると富士通は敗れた第2戦で課題だったオフェンスリバウンドやディフェンスでペースをつかみ、赤木里帆選手などのベンチメンバーが得点を重ねて45対36とリードを9点に広げました。

対するデンソーは第3クオーターの開始から持ち味の厳しいディフェンスで流れを取り戻し、高田真希選手の速攻などで連続得点を挙げて、3点差に迫りました。

富士通も得意のスリーポイントで反撃し、富士通の9点リードのまま勝負の第4クオーターに入りました。

第4クオーターはデンソーがゴール下の高田選手にボールを集めて得点したのに対し、富士通はベンチメンバーが得点をつなぎ、残り5分を切ったところで宮澤選手がスリーポイントを決めて、この日、最大となる15点差をつけました。

最後まで粘るデンソーの反撃を振り切った富士通が89対79で勝って、対戦成績を2勝1敗として、16年ぶり2回目の優勝を果たしました。

富士通は課題だったオフェンスリバウンドの数で相手を5つ上回り、得意のスリーポイントも50%と高い確率で決めて、接戦を制し、2回目の頂点に立ちました。

富士通 町田瑠唯「恩返しがやっとできた」

8得点9アシストでチームの攻撃をけん引した富士通の司令塔、町田瑠唯選手は「チームに入ってから13年間の思いや、今まで関わってきてくれた人の思い、ずっと応援してくれるファンや家族に恩返しがやっとできたと思う」と涙も見せながら喜びを口にしました。

そして会場に集まった4800人を超えるファンに向けて「月曜日なのにこんなにたくさんの人が応援に来てくれてありがとうございます。やっと優勝できました」と笑顔で感謝のことばを送っていました。

また、チームトップの18得点をマークしたキャプテンの宮澤夕貴選手は「優勝できて本当にうれしい。きのうの試合で負けた原因が相手のオフェンスリバウンドだったので、そこを絶対に全員で取ろうと臨んだ。きょうは気持ちが出たと思います」と試合を振り返りました。

そのうえで「たくさんの人に試合を見てもらって、もっとバスケットボールが盛り上がればいいと思うし、見ている人に勇気や感動を与えらえられる選手になれたらいいと思う」と話していました。