大手デパートの1年間の決算 最終利益は各社コロナ禍前を上回る

大手デパートのことし2月までの1年間の決算では、外国人旅行者の増加や新型コロナの5類移行を受けて売り上げが伸び、最終的な利益がいずれもコロナ禍前を上回るなど好調な業績が相次いでいます。

大丸松坂屋百貨店を傘下に持つ「J.フロント リテイリング」は、15日、ことし2月までの1年間のグループ全体の決算を発表し、最終的な利益が299億円で前の年の2倍以上にのぼりコロナ禍前の、4年前を上回りました。

これは、新型コロナの5類移行で人の流れが回復する中、国内の富裕層向けに高額品の販売が好調だったほか、外国人旅行者が増えて免税品の売り上げが過去最高となったことなどで売り上げが伸びたことが主な要因です。

今後について、小野圭一社長は記者会見で「業界で追い風が吹いているが、今後の5年、10年を考えてどう成長の種をまけるかで大きな差がつく」と述べ、デジタル分野の事業展開など自社でのコンテンツ開発を強化していく考えを示しました。

また、高島屋はことし2月までの1年間のグループ全体の決算で、最終的な利益が前の年より13%増の316億円となり、過去最高を更新しました。

会社では、人口の増加とともに経済成長が見込めるベトナムで出店を検討するなど海外での売り上げ拡大に力を入れる方針です。