【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(4月15日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる15日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、およびロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ゼレンスキー大統領 “ドネツク州で苦戦”

ウクライナのゼレンスキー大統領は、14日のビデオ演説で「ロシア軍はこの1週間だけで、130機近い無人機や80発以上のミサイル、700発近くの誘導爆弾を使った」と指摘し、ロシア軍による攻撃が激しくなっているとの認識を示しました。

また、前線の状況について、ゼレンスキー大統領は「状況は常に厳しいが、特に最近は、ドネツク方面で悪化している」と述べ、東部ドネツク州で苦戦を強いられていると危機感を示しました。

“ロシア軍 戦勝記念日に向け東部拠点の掌握狙う”

ドネツク州について、ウクライナ軍のシルスキー総司令官は、ロシア軍が来月9日の第2次世界大戦の戦勝記念日に向けて、バフムトの西側にある拠点、チャシウヤルの掌握を狙っているという見方を示しています。

また、ウメロフ国防相も、14日のSNSへの投稿で東部の前線を訪れたとしたうえで「ロシア軍がバフムトの西側で突破口を開くために戦力を集中させ、前進を試みている」と述べ、状況は緊迫しているとの認識を示しました。

米シンクタンク “ロシアが効果的に作戦進めている”

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は14日、アメリカの軍事支援が遅れ、ウクライナの防空ミサイルが枯渇していることに加え、ロシアの空爆の戦術が向上していることで、ロシアがより効果的に作戦を進めていると指摘しています。

ドイツ首相 習主席と会談へ 和平案協議も取り上げる見通し

ドイツのショルツ首相は就任以来2回目となる中国訪問を始め、16日に習近平国家主席と会談する予定です。

訪問に先立ちドイツ政府の高官は、ショルツ首相と習主席との会談では、ロシアによるウクライナ侵攻への対応が主要な議題になるとし、ロシアに侵攻をやめさせるため積極的な対応を求めるとの見通しを示しました。

ウクライナは、ロシア軍の撤退や領土の回復など10項目からなる和平案を提唱していて、スイス政府は、これに関して各国の首脳などが参加するハイレベル協議をことし6月に中部のビュルゲンシュトックで開催すると発表しています。

ドイツ政府の高官が、記者団に明らかにしたところによりますと、ショルツ首相は、中国側との会談で、この協議についても取り上げる見通しだということです。

ドイツ政府の報道官によりますと、ショルツ首相は13日に行われたウクライナのゼレンスキー大統領との電話会談でこの協議に多くの国が参加するよう取り組む考えを示したということで、習主席などとこの協議への参加を巡って意見を交わす可能性もあります。