カブス 今永昇太 6回途中1失点で今季2勝目 鈴木誠也は3号HR

大リーグ、カブスの今永昇太投手がマリナーズ戦に先発し、6回途中まで投げて1点は失ったものの好投を見せて今シーズン2勝目をあげました。

カブスは13日、相手の本拠地シアトルでマリナーズと対戦し、今永投手は中5日で先発マウンドに上がりました。

大リーグ移籍後、初登板から無失点と好投している今永投手は1回、ボールを低めに集めてテンポよく2アウトを取り、3人目のバッターはキレのある変化球で見逃しの三振を奪い上々の立ち上がりを見せました。

1点リードの2回は味方のエラーでランナーを出すなどし、2アウト一塁三塁とピンチを招いたあと、後続のバッターにタイムリーツーベースヒットを打たれて1対1の同点とされました。

カブス打線は3回、2番・ライトで先発出場した鈴木誠也選手が、2アウトから初球のスライダーを振り抜き、8試合ぶりとなる3号ソロホームランで勝ち越し今永投手を援護しました。

今永投手はランナーを出すものの粘り強く抑え、5回まで追加点を許さず勝ち投手の権利を得ました。

6回は、先頭バッターから2者連続でフォアボールを出し、3人目はサードゴロに打ち取りましたが、1アウト二塁三塁とした直後に交代となりました。

代わって登板したリリーフピッチャーがこのピンチを切り抜けてリードを守り、カブスは7回と8回に追加点をあげて4対1で勝ちました。

今永投手は6回途中まで投げて球数は90球、奪った三振が4つ、打たれたヒットは5本、フォアボール2つで、デビュー戦以来の勝ち星で今シーズン2勝目です。

この試合は1点を失いましたが、味方のエラーで出塁したランナーだったため、自責点は0で、ここまで3試合に登板し防御率は0.00のままです。

また、鈴木選手は、ホームラン以外の打席はいずれも三振で、この試合4打数1安打1打点、打率は2割9分1厘となっています。

今永「質のいいまっすぐを」機転を利かせた投球術

今永投手はこの試合で投げた90球のうち68%がストレートで、ストレートの平均球速は大リーグに来て最も速い149キロでした。

今永投手は「スプリットがきょうはあまりよくなかったし、なかなか空振りもカウントも取れない中で不用意なボールには気をつけた。ストライクを取りに行くと打たれた経験があるのでボールならボールでいいやという気持ちで、質のいいまっすぐを投げ込もうと切り替えた」と話し、これまで登板した2試合と異なり変化球が本調子ではない中でも機転を利かせた投球術を見せました。

同点とされた直後には、鈴木選手の勝ち越しホームランも飛び出し、「あのホームランのおかげで『1点取られてもまだ同点だ』という気持ちで投げることができた。相手としてはすごくがっくり来るところで、僕は相手の気持ちに便乗して淡々と投げ続けようと思ったので、本当にあの1本は流れとしてもすごく大きかった」と感謝していました。