旧正月のタイで伝統の水かけ祭り 無形文化遺産登録後 初の開催

旧正月を迎えたタイで、伝統行事の水かけ祭りが始まりました。去年、ユネスコ=国連教育科学文化機関の無形文化遺産に登録されてから初めての開催ということもあって、タイ政府も観光客の誘致に力を入れてにぎわっています。

タイでは、13日からの旧正月にあわせて、「ソンクラーン」と呼ばれる伝統行事の水かけ祭りが各地で行われ、このうち首都バンコクの中心部にある通りでは、12日から始まりました。

バンコクでは、日中の最高気温が35度を超える日が続く、1年でも最も暑い時期を迎えていて、集まった地元の人や外国人観光客たちは、水鉄砲やバケツを手に歓声を上げながら、笑顔で水をかけ合っていました。

水かけ祭りは、もともと仏像や年長者に敬意を込めて水をかける伝統行事で、その独自の文化が認められ、去年、ユネスコの無形文化遺産に登録されました。

タイ政府は登録をきっかけに、ことしは国内各地で関連イベントを開催するなど、観光客の誘致に力を入れていて、連休の5日間だけで、日本円にしておよそ1000億円の観光収入を見込んでいます。

友人と祭りに参加したタイ人の男性は「私たちのユニークな文化が無形文化遺産に認められてうれしいです。多くの人に祭りに参加してもらい、この文化を受け継いでいきたい」と話していました。