志賀原発30キロ圏内 能登半島地震後14地区で最長16日間孤立

石川県にある志賀原子力発電所で事故が起きた際、住民の避難や屋内退避が求められる原発から30キロ圏内の地域で、能登半島地震のあと、あわせて14の地区の150人以上が、最長で16日間孤立していたことがわかりました。

内閣府は、志賀原発周辺の避難計画の充実を支援するため、原子力防災協議会を設置していて、12日に能登半島地震の発生後、初めてとなる作業部会の会合を石川県庁で開きました。

会議は冒頭を除き非公開でしたが、この中で内閣府は、原発から30キロ圏内で32か所の通行止めが発生し、輪島市と七尾市、それに穴水町のあわせて14の地区の、少なくとも154人が、最長で16日間孤立していたことを報告したということです。

国の原子力災害対策指針では、原発で重大な事故が起きた際、
▽おおむね5キロ圏内の住民は、直ちに避難し
▽5キロから30キロ圏内の住民は、自宅などに屋内退避したうえで、放射線量が一定の値を超えた場合に避難するとされています。

この地域の孤立の状況が明らかになったのは、能登半島地震のあと、初めてです。

会議のあと、内閣府の担当者は「今回の地震で原子力災害が起きたわけではないが、明らかになった課題への対応を検討していきたい」と述べました。