純金製茶わん窃盗事件 地下鉄で逃走か 防犯カメラ分析 警視庁

東京 日本橋のデパートで開かれている金製品の展示・即売会でおよそ1000万円の金の茶わんが盗まれた事件で、警視庁が周辺の防犯カメラの映像を分析したところ、茶わんを持ち去った男は地下鉄で逃走したとみられることが新たに分かりました。

11日、東京 中央区の日本橋高島屋で開かれている金製品の展示・即売会「大黄金展」で、販売価格1040万の純金製の茶わんが盗まれました。

これまでの調べで、会場の防犯カメラには、若い男がショーケースの中に入っていた茶わんをリュックサックに入れて持ち去る様子が写っていたことが分かっています。

警視庁が周辺の防犯カメラの映像を分析したところ、茶わんを盗む10分ほど前に会場を訪れていたほか、デパートを出たあと近くの駅の改札を通って地下鉄で逃走したとみられることが新たに分かりました。

男は年齢は20代から30代くらい、メガネをかけていたということで、警視庁は窃盗事件として行方を捜査しています。

高島屋 警備体制を強化 展示方法も見直し

デパート大手の高島屋は12日の決算発表の記者会見で、東京 中央区の店舗で開かれていた展示販売会でおよそ1000万円の金の茶わんが盗まれたことを受けて、会場の警備体制を強化し展示方法も見直したことを明らかにしました。

この中で、高島屋の横山和久代表取締役専務は「今回の原因はケースに施錠する機能がないことや、販売警備の体制が十分ではなかったことが問題点だと捉えている」と述べました。

会社によりますと、11日、会場には、専門の警備員が1人いたほか、デパートや取引先の販売員が接客などをしながら警戒にあたっていましたが、12 日の開店時から警備員を5人増やすとともに防犯カメラも新たに設置したということです。

また、商品を展示する台と客との間に仕切りを設けて距離を確保したうえでその間に販売員が入って商品を見せる形に見直したということです。

横山代表取締役専務は「しっかりと反省して今回のような場面を与えないような方法を実現していくことが必要だと強く認識している」と述べました。