ロシア ウクライナ各地に大規模攻撃 インフラ施設被害で停電も

ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍は、ウクライナ各地にミサイルや無人機による大規模な攻撃を行い、キーウ州では州内最大の火力発電所が破壊されたと伝えられるなど、各地でエネルギーのインフラ施設が被害を受け、停電も起きています。

ウクライナ空軍によりますと、11日、ロシア軍がウクライナ全域にわたって、42発のミサイルと40機の無人機による大規模な攻撃を行ったということです。

ミサイル攻撃のうち6発は、ロシア側が極超音速ミサイルだとする「キンジャール」だったということです。

ウクライナ軍は、このうち18発のミサイルと39機の無人機を迎撃したということですが、ウクライナのメディアはキーウ州にある州内の最大の火力発電所が破壊されたと伝えています。

またウクライナ大統領府のクレバ副長官によりますと、東部ハルキウ州ではエネルギーのインフラ施設が被害を受け、20万戸以上で停電が起きているということです。

ゼレンスキー大統領は、SNSへの投稿で「ロシアのテロリストが重要なインフラ施設を標的にした」と非難しました。

ロシア軍は最近、ウクライナ各地のエネルギー施設を標的にした攻撃を繰り返していて、特に、ロシア西部と国境を接するハルキウ州に対して攻撃を強めています。

また南部ミコライウ州でも11日、ミサイル攻撃があり、4人が死亡し、5人がけがをしたということです。

一方、ロシアとベラルーシの大統領府は、ベラルーシのルカシェンコ大統領がロシアを訪問し、11日、プーチン大統領と会談すると発表しました。

両首脳は「脅威に対して共通の対応を協議する」などとしていて、対立する欧米諸国を念頭に同盟関係にある両国の結束を確認するものとみられます。