囲碁 97歳1か月の現役棋士 杉内寿子八段 対局最年長記録を更新

囲碁のプロ棋士で現役最年長の杉内寿子八段が97歳1か月で11日の公式戦に臨み、対局の最年長記録を塗り替えました。

囲碁の杉内寿子八段は、1942年に15歳でプロ入りしてから女流タイトルをあわせて10期獲得していて、5年前も92歳で女流タイトルの挑戦権をかけた本戦トーナメントに勝ち進むなど、97歳のいまも現役最年長の棋士として活躍しています。

11日は都内の日本棋院で森田道博九段(53)との対局に臨みました。

日本棋院によりますと、対局の最年長記録はこれまで、2017年に亡くなった夫の雅男九段が保持していた「97歳0か月」で、97歳1か月の杉内八段は、これを24日間更新しました。

一方、対局は93手までで杉内八段が敗れ、夫の雅男九段が保持していた最年長の勝利の記録更新は持ち越しとなりました。

対局後、杉内八段は「感慨無量でございます。ファンの方にはいつも応援して頂いてありがとうございます。御礼申し上げます」などとするコメントを発表しました。

杉内寿子八段とは

杉内寿子八段は静岡県出身で、1927年に生まれ、15歳でプロ入りしました。

日本棋院によりますと、杉内寿子八段は1953年に初めて女流のタイトルを獲得したあと、「女流名人」を4連覇するなど、合わせて10期のタイトルを獲得しています。また、1954年には7歳年上で同じく囲碁棋士の杉内雅男九段と結婚し、夫婦ともに90歳を過ぎるまで現役を続けてきました。

当時、現役で最年長だった杉内雅男九段が2017年11月に亡くなったあと、それまで2番目の年長棋士だった杉内寿子八段が現役最年長の座を引き継いでいます。