FRB“インフレ率 持続的低下に自信深まらず”会合 議事録公表

アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は先月の会合の議事録を公表しました。参加者たちはこの会合の前、インフレ率の上昇を示す経済指標が相次いだことについて、「インフレ率が目標の2%に向かって持続的に低下しているという自信は深まっていない」との見解を示していたことが分かりました。

FRBは先月開いた金融政策を決める会合で、インフレ率は、この1年で和らいでいるものの目標の2%を上回っているとして、およそ23年ぶりの高い水準となっている政策金利を据え置くことを決定しました。

10日に公表された議事録によりますと、この会合の前、インフレ率の上昇を示す経済指標が相次いだことについて、参加者たちは総じて「インフレ率が目標の2%に向かって持続的に低下しているという自信は深まっていない」との見解を示していたことが分かりました。

この会合後の記者会見で、FRBのパウエル議長は「インフレ率は時に『でこぼこ』な道をたどりながらも徐々に2%に向かって低下していくものだ」と述べていましたが、10日に発表された消費者物価指数はインフレの根強さを改めて示していて、FRBとしては今後、難しい政策判断を迫られる形となりました。