【大リーグ日本選手まとめ】菊池雄星 9奪三振も勝利持ち越し

大リーグ、ブルージェイズの菊池雄星投手が、10日、マリナーズ戦に登板し、6回を投げて1失点、9つの三振を奪う力投を見せましたが、打線の援護がなく、今シーズン初勝利は持ち越しとなりました。

菊池投手は本拠地のトロントで行われたマリナーズ戦に先発登板しました。

菊池投手はこれが今シーズン3回目の登板で、前回のヤンキース戦は6回途中まで投げて無失点に抑えましたが、打線の援護がなく、勝ち負けはつきませんでした。

この試合も2回まで4つの三振を奪うなど上々の立ち上がりを見せ、3回にフォアボールのランナーを盗塁で二塁に進めたあと、初めて打たれたヒットがタイムリーとなり先制点を奪われたものの、その後は切れのあるスライダーなどで次々と三振を奪い、追加点を許しませんでした。しかし、チームは得点を奪えず、1点のリードを許したまま6回でマウンドを降りました。

菊池投手は6回を投げて三振9個を奪い、ヒットは3本、フォアボール2つ、1失点と先発の役割を果たしました。

ブルージェイズが7回に同点に追いついたため、菊池投手の負けはなくなりましたが、延長10回に5点を奪われて、1対6で敗れました。

菊池「次にもつながる内容だった」

菊池投手は「前回の登板からスライダーをもう少しいいところに決めたいと、リラックスして狙いすぎないことを1週間取り組んできて、それがすごくいい方向に行った。スライダーはいちばん三振がとれるボールなので、修正できたことは次にもつながる内容だった」と手応えを話しました。

また、古巣のマリナーズとの対戦だったことについては「すばらしいラインナップで、僕のことをすべて知っているチームなので、難しいところもあるが、逆に僕も彼らのことを知っているので、投げるのは楽しい」と話していました。

そして、好投しながらも今シーズン初勝利とはならなかったことについて、「コントロールできないこと。そこで評価される世界ではない。とにかく1年間、高いクオリティーでローテーションを守るということだけにこだわっていきたい」と冷静に語りました。

カブス鈴木誠也は無安打 パドレス松井裕樹は1回無失点

大リーグ、カブスの鈴木誠也選手はパドレス戦でノーヒットに終わり、パドレスの松井裕樹投手はリリーフで登板し1回を無失点で抑えました。

前日の試合で3本のヒットを打った鈴木選手は、10日も相手の本拠地サンディエゴで行われたパドレスとの試合に2番・ライトで先発出場し、見逃し三振、空振り三振のあと、2点を追う5回の第3打席は2アウト一塁二塁のチャンスでしたがピッチャーゴロに打ち取られました。

8回の第4打席は空振り三振で、4打数で3つの三振を喫しノーヒットに終わり、打率は3割を割り込んで2割9分8厘に下がりました。

この試合、パドレスの松井投手が7対2とリードした7回に2人目で登板しました。先頭バッターにレフトにヒットを打たれましたが、後続をセンターフライ、ショートゴロダブルプレーに打ち取り、わずか4球で無失点に抑え、この回でマウンドを降りました。防御率は1.23です。

試合はパドレスが10対2で勝ちました。

松井「もう少し投げたかった気もする」

松井投手はわずか4球で3人の打者を抑えたピッチングについて、試合後のインタビューで「あっという間に終わってしまったので、もう少し投げたかった気もするが、アウト3つをとれたのでよかった。空振りがとれておらず、そこが自分の持ち味なので、空振りを求めてやっていきたい」と話しました。

その上で、開幕から15試合のうち8試合に登板していることについて、「大事に使ってもらっていると思う。たくさん投げることが仕事なので、名前を呼んでもらうことを意気に感じて、けがなく1年間チームに貢献できるように頑張りたい」と今後の抱負を話しました。

吉田正尚 ヒット打つもチームは逆転負け

大リーグ、レッドソックスの吉田正尚選手は10日、オリオールズ戦に指名打者で出場し、ヒット1本を打ちましたが、チームは逆転負けしました。

吉田選手は本拠地のボストンで行われたオリオールズ戦に7番・指名打者で先発出場し、先発した左ピッチャー相手に、2回の第1打席は1アウト一塁でセカンドゴロのダブルプレー、4回の第2打席は1アウト一塁二塁でファーストゴロでしたがランナーを二塁三塁に進め、次のバッターの2点タイムリーにつなげました。

6回の第3打席は代わった2人目の右ピッチャーからライト前ヒットを打ちました。8回の第4打席はレフトへの大きな当たりでしたがフェンス際で野手に好捕されました。

4打数1安打で打率は2割2分5厘となっています。

レッドソックスは5点のリードを守りきれずに5対7で逆転負けを喫し、本拠地で2連敗となりました。

上沢直之 レッドソックス移籍後 3Aで初先発 5回3失点

大リーグ、レッドソックスに移籍した上沢直之投手が傘下の3Aの試合で移籍後初めて先発し、5回3失点でした。

上沢投手はプロ野球日本ハムからポスティングシステムを使ってレイズとマイナー契約を結び、先月、傘下の3Aへの合流を通達されたあと、大リーグ契約の40人枠を求めて金銭トレードでレッドソックスに移籍しました。

上沢投手は、大リーグの試合に出場できる26人枠への登録を目指して傘下の3Aのチームで調整を続けていて、10日、ニューヨーク州シラキュースで移籍後初めて先発しました。

上沢投手は、1回にツーランホームランを打たれましたが、2回以降は安定したコントロールでヒット2本に抑えて、5回を投げて4安打3失点、奪った三振は5つという内容でした。

上沢 “大リーグで投げないとしょうがない”

試合後、上沢投手は、移籍を決断した理由について「大リーグの舞台で投げることを目標に日本から来ているので、そこで投げないとしょうがない」と、改めて大リーグでプレーすることへの強い意欲を示しました。

その上で、3Aでの調整について「この時間は絶対にむだにならないと思う。学ぶこともたくさんあるだろうし、自分のやりたいことをしっかりコーチと話しながらできると思う。自分が納得できる状態にして、大リーグで抑えられるようなボールをしっかり磨いていきたい」と前向きに話していました。