大手格付け会社フィッチ 中国の格付け見通しを引き下げ

大手格付け会社の「フィッチ・レーティングス」は、中国の格付けの見通しを引き下げました。今後数年間は、経済成長を支えるため、国の借金である債務の増加が見込まれるとしています。

大手格付け会社の「フィッチ・レーティングス」は9日、中国の格付けの見通しをこれまでの「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたと発表しました。

その理由について「今後数年間は、経済成長を支えるために、財政政策が重要になる可能性が高まっており、債務の増加が見込まれる」としています。

一方、格付けそのものは上から5番目となる「Aプラス」で据え置きました。

これに対し、中国財政省は10日、「引き下げは残念だ」としたうえで「中国経済の長期的なプラス基調は変わっておらず、良好な国債の信用を維持する中国政府の能力と決意も変わっていない」とのコメントを発表しました。

中国の格付けをめぐっては、アメリカの大手格付け会社、「ムーディーズ・インベスターズ・サービス」も去年12月、見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げています。