将棋「名人戦」開幕 藤井聡太八冠に豊島将之九段が挑む

将棋の八大タイトルで最も歴史のある「名人戦」七番勝負が東京で開幕しました。去年、史上最年少で「名人」を獲得した藤井聡太八冠(21)に、5年ぶりの「名人」復帰をかける豊島将之九段(33)が挑みます。

「名人戦」の第1局は東京 文京区のホテルで行われ、挑戦者の豊島九段が先に対局室に入ると、続いて藤井八冠が盤の前に座りました。

振り駒の結果、先手は藤井八冠となりました。

午前9時に対局が始まると、藤井八冠はお茶を一口含んで飛車先の歩を突き、続いて後手の豊島九段が歩を動かして角道を開け、序盤の駒組みを進めました。

藤井八冠は去年、史上最年少で「名人」を獲得し、その後、史上初の八大タイトル独占を達成しました。

ことしはすでに「王将」と「棋王」のタイトルを防衛し、現在並行して行われている「叡王戦」でも防衛に臨んでいます。

一方、豊島九段が「名人戦」に臨むのは2020年以来3度目で、5年ぶりの名人のタイトル獲得を目指します。

ともに愛知県出身の2人の対戦成績は、藤井八冠が22勝、豊島九段が11勝で、タイトル戦での顔合わせは今回が5回目、これまではいずれも藤井八冠が制しています。

「名人戦」七番勝負は、ことし6月にかけて日程が組まれ、先に4勝したほうがタイトルを獲得します。

第1局の勝敗は、11日午後に決まる見通しです。