線路の「砕石」運搬し敷き詰める 約60年ぶりの新車両 JR東日本

線路脇に敷き詰められた石は、振動を抑えるなど、列車の安全な運行には欠かせない役割を果たしています。この石を運搬し敷き詰める車両がおよそ60年ぶりに新しくなり、JR東日本高崎支社が首都圏での本格運用を始めました。

列車の線路脇に敷き詰められた石は「砕石」と呼ばれ、列車が通る時のクッションとなるほか、振動を抑えて枕木を支えるなど、安全な運行には欠かせない役割を果たしています。

石はしだいに小さくなるため、定期的に交換する必要があり、JR東日本は、国鉄時代の1958年から工事用の臨時列車で作業を行ってきました。

ただ、60年余りがたって老朽化が進んだことから、JR東日本高崎支社が9日から新型車両の本格運用を始め、群馬県渋川市の小野上駅で、石を積んだ車両が出発していきました。

車両は2021年にJR東日本が開発したもので、前後にそれぞれ運転できる車両があるため、方向転換をスムーズに行えるほか、レールの間に効率的に石を敷き詰められるのが特徴です。

東京、神奈川、栃木など首都圏の各地で運用されるということで、JR東日本は「新型車両への置き換えによって、車両の効率的な運用やメンテナンスを実現したい」としています。