“日米比首脳会談 中国に対応 姿勢示す機会に”米大統領補佐官

ホワイトハウスで安全保障政策を担当するサリバン大統領補佐官は、NHKとの単独インタビューで、中国が南シナ海で威圧的な行動を一段と強めていることを強く非難したうえで、岸田総理大臣の訪米にあわせて開催される予定の初の日本、アメリカ、フィリピンの3か国の首脳会談は、結束して中国に対応する姿勢を示す重要な機会になると強調しました。

南シナ海では、フィリピンが実効支配するセカンド・トーマス礁の海域で先月、中国海警局の船がフィリピン軍の拠点に向かっていた運搬船に放水銃を発射しけが人が出るなど中国は威圧的な行動を一段と強めています。

サリバン大統領補佐官は8日、NHKとの単独インタビューで中国のこうした動きに深い懸念を示すとともに、「このところの中国の行動は、国際法の基本命題に反している。情勢を不安定化させている」と述べ強く非難しました。

そのうえで、サリバン補佐官は、「われわれが望んでいるのは、南シナ海が、平和で安定し、国際法が尊重されることだ。中国は、これらを尊重し、逆らわないことを示す措置をとるべきだ」と述べ、中国に、国際法の順守を強く求めました。

そして、岸田総理大臣の訪米にあわせて11日に予定されている初めての日本、アメリカ、フィリピンの3か国の首脳会談について、「南シナ海やその他の地域の平和と安定への脅威にどのように対処するかについて話し合う。今、民主主義の国々が結束して世界と地域の安全に貢献できることを示す必要がある。3人の首脳が集まり、協力して屈しないことを示すのにこれ以上、ふさわしいときはない」と述べ、結束して中国に対応する姿勢を示す重要な機会になると強調しました。