大谷翔平 3号ソロホームラン含む3安打1打点 勝利に貢献

大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手が8日、ツインズ戦で3号ホームランを含む3安打1打点の活躍で勝利に貢献しました。大リーグ通算では174本目のホームランで、松井秀喜さんが持つ日本選手の最多記録まであと1本に迫りました。
また5試合連続の複数安打で、大リーグ7年目で初めてです。

ドジャースは、8日から相手の本拠地ミネソタ州ミネアポリスでツインズと3連戦を戦います。

その初戦に2番・指名打者で先発出場した大谷選手は1回、第1打席で力強い速球を捉えてセンターオーバーのツーベースヒットを打ってノーアウト二塁三塁とチャンスを広げました。

このあと、続く3番のフリーマン選手がセンターへ犠牲フライを打ち、ドジャースが1点を先制しました。

3回の第2打席はセンターライナーに倒れ、1対2と逆転されて迎えた6回は先頭バッターで第3打席に立ち、初球を今度はレフト線に運びツーベースヒットで再びチャンスを作りました。

これがこのあとの連打につながり、大谷選手が同点のホームを踏みました。

7回は3対2と勝ち越した直後に第4打席が回り、4球目のスライダーを持ち前のパワーで左中間スタンドに運んで3試合ぶりとなる3号ソロホームランを打ちました。

大リーグ通算では174本目のホームランで、松井秀喜さんが持つ日本選手の最多記録まであと1本としています。

“ヒマワリの種”で祝福

9回の第5打席は見逃しの三振でしたが、大谷選手の活躍もあってドジャースは4対2で勝ちました。

大谷選手はこの試合、5打数3安打1打点で今シーズン初めて1試合でヒット3本を打って5試合連続で複数安打をマークしました。

5試合連続の複数安打は、大リーグ7年目で初めてです。

チームメートとのやり取りが結果に

大谷選手の今シーズン3号、大リーグ通算174本目のホームランはアウトコースから真ん中に曲がってくるスライダーを捉えた1打でした。

このホームランを打った7回には大谷選手の前に打席に入った8番のアウトマン選手がほぼ同じコースのスライダーをホームランにしていて、ベンチに戻ったあと、大谷選手と身ぶり手ぶりを交えながら、ことばを交わす場面がありました。

アウトマン選手によると「打席で見たものを彼に話した。できるだけ多くの情報を次の選手に伝えようとしている」ということで、こうしたチームメートとのやり取りが結果につながっています。

また、アウトマン選手は大谷選手の打撃が好調なことから大谷選手のように「クリケットバット」を使ったバッティング練習を始めたということで、チーム内の良好なコミュニケーションが好循環を生んでいます。

◇好調の裏に「クリケットバット」

シーズン開幕後、しばらくの間ホームランがなかった大谷選手ですが、ここに来て一気に調子を上げてきています。

その要因の1つにある意外な練習方法がありました。

その練習を行ったというのが7日、シカゴで行われたカブスとの試合の合間でした。

この試合、大谷選手はカブス先発の今永投手と対戦し2打席ノーヒットでした。

その後、雨のため試合が一時中断されますが、この際に大谷選手は、グリップの部分が野球仕様になっている「クリケットバット」を使ってバッティング練習を行ったということです。

このバットを持っていたベイツ打撃コーチは「私のバッグにはおもちゃがたくさん入っていて、大谷はその1つを軽い気持ちで手に取ったんだと思う。選手たちはみんな大きい野球少年なんだよ」ときっかけを明かしました。

大谷選手はこの練習の意図について「クリケットのバットは面になっているので、面で捉えていくイメージ。手に取ったときに練習の一環としてよさそうだと思った」と話していました。

ロバーツ監督も「この練習はボールの軌道に少し長くバットを入れることに役立っているようだ」とその効果を指摘しています。

この日の試合前には「きょうもやると思います」と笑顔で話していた大谷選手。
この練習を始めたあとの打撃成績は7打数5安打、ツーベース3本、スリーベース1本、ホームラン1本となっています。