アゾフ旅団 ウクライナ東部でロシア軍から奪った戦車1両を公開

ウクライナ東部でロシア軍との戦闘を続けるウクライナの部隊は、無人機による攻撃などで奪ったロシア軍の戦車1両を8日、メディアに公開しました。

首都キーウで公開されたのは、ウクライナ内務省傘下の部隊、アゾフ旅団が、東部ドネツク州の前線で奪ったロシア軍の戦車「T72」です。

アゾフ旅団によりますと、今月はじめ、ロシア軍が戦車など11両で進んできた際、無人機や砲撃で攻撃を仕掛け、ほとんどを破壊しました。

アゾフ旅団が当時の状況として提供した映像からは、このうち戦車1両が前の装甲車に衝突したあと動けなくなり、中から兵士が逃げ出す様子が確認できます。

この戦車は損傷がほとんどなく、ウクライナ側で修理を行い、1か月以内に前線で使えるとしています。

今回の攻撃に利用したのは、映像を見ながら操縦できるFPVと呼ばれる性能を備えた無人機だということで、弾薬などが不足するなか、無人機を利用して成果をあげていると強調した形です。

ただ、ウクライナ東部でのロシア側の攻撃は、このところ1日に5、6回と、冬の時期に比べて2倍に増えているということで、アゾフ旅団の20代の兵士は「ロシア側は頻繁に攻撃している。彼らは歩兵から始まり、戦車や大砲などあらゆる手段で攻撃してくる」と厳しい状況を語りました。