ドイツのイスラエル兵器供給めぐる裁判 国際司法裁判所で開始

ガザ地区への攻撃を続けるイスラエルに兵器を供給することはパレスチナ住民の集団殺害に加担するものだなどとして、兵器の供給国のドイツを中米のニカラグアが訴えた裁判の審理が、国際司法裁判所で始まりました。ニカラグアは、裁判所が暫定的な措置としてドイツに対し兵器供給の停止を命じるよう求めました。

イスラエル軍のガザ地区への攻撃をめぐっては、パレスチナ住民の集団殺害などにあたりジェノサイド条約に違反するとして、いずれも条約の締約国である南アフリカがイスラエルを国際司法裁判所に訴えています。

さらに先月には、イスラエルへの兵器の供給もジェノサイドに加担するものだなどとして、イスラエルに多くの兵器を供給しているドイツを、中米のニカラグアが訴えました。

裁判の審理は8日、オランダ・ハーグにある国際司法裁判所で始まり、ニカラグアは「兵器の供給が保証されているからこそ、イスラエルはガザへの攻撃を続けている」と主張し、裁判所が判決を出すまでの暫定的な措置として、ドイツに対しイスラエルへの兵器供給の停止を命じるよう求めました。

ストックホルム国際平和研究所によりますと、ドイツは去年までの5年間、アメリカに次いで多くの兵器をイスラエルに供給していて、9日に開かれる審理で正当性を主張するものと見られます。